プロ1年目は三軍と二軍で登板し、オフには台湾でのウインターリーグ参加。2年目終盤には一軍初先発を果たし、翌年も2試合のマウンドに立った。登録枠の問題もあり一時は育成契約となったが今季から支配下復帰。ここまではプラン通りに育成が進んでいるという。

 藤原、横川とは異なり現在二軍でもがいているのが柿木だ。大阪桐蔭ではエースとして活躍し、2018年のドラフト5位で日本ハムに入団。プロ入り4年目の昨季にようやく一軍デビューを果たして4試合に登板したが、同オフに戦力外となり育成契約に。現在は支配下契約を勝ち取るためファームで奮闘している。

「新庄剛志監督は1年目は全選手がトライアウトと公言していたので、現時点では戦力ではないということ。プロ入り後は別人のような投球フォームに変化し、球を置きに行く投球で球威を全く感じなくってしまった時期もあった」(日本ハム担当記者)

 プロ1年目から二軍での登板機会を与えられてはいたが、結果が伴わなかった。一軍初登板まで4年の歳月をかけたものの、覚醒の可能性は未だ感じられない。ダルビッシュ有(パドレス)、大谷翔平(エンゼルス)など、若手育成には定評がある日本ハムだけに、ここからの成長を信じたいところだ。

 そして、“最強世代”の4人の中でも中心的な人物だったのが根尾だ。中日への入団以降は野手としてプレーしていたが、昨年シーズン途中に投手に転向。今季はキャンプから二軍スタートとなったが調子自体は上がってきている。150キロを超える真っ直ぐを武器に、今季は本格的に投手として成長を見せたい。

「スキー、陸上など他競技でも日本トップクラスになった身体能力がある。抜群の野球センスに加え、頭脳明晰で考えてプレーすることもできる。野球選手として大成できる素材なのは間違いない。試行錯誤しながらも着実に前進している」(中日関係者)

 現在は二軍で修行中だが一軍で登板するチャンスが回ってきそうな気配もある。故障者続出に加え、ジャリエル・ロドリゲスの亡命騒動と、中日投手陣は開幕早々に非常事態を迎えているからだ。

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根尾の“起用法”はどうなる…