島田珠代(撮影/中西正男)
島田珠代(撮影/中西正男)
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“パンティーテックス”などのハイテンションなギャグで日本テレビ系「有吉の壁」などでも注目されている吉本新喜劇の島田珠代さん(52)。芸歴35周年を迎え、来月には大阪・なんばグランド花月で記念公演も行われます。50歳を過ぎてから全国的にブレークするという稀有な人気曲線を描いてもいますが、根底にあるのは「そう思われたら終わり」という壮絶な覚悟でした。

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本当に、本当に、ありがたい話なんですけど、最近、新喜劇以外のお仕事をいただくことが増えました。

自分の中でターニングポイントになったと思っているのが2020年4月に放送されたMBSテレビ「よしもと新喜劇NEXT~小籔千豊には怒られたくない~」でして。そこでアニメ「鬼滅の刃」を感情むき出しで紹介するということをさせてもらったあたりから、バラエティーでパーンとはじけるお仕事をいただくようになってきました。

そもそも、17歳、高校時代からお笑いの仕事を始めて、最初は新喜劇ではなくピン芸でスタートしたんです。それこそ、今やっているようなバラエティー番組ではじけるようなことがやりたくて芸人の世界に入りました。そこから縁あって新喜劇にお世話になることになるんですけど、今から思えば、その流れをいただいて本当に良かったなと思います。

もし、最初から友近ちゃんやゆりやん(レトリィバァ)みたいなことをやっていたとしたら、自分にはそれを続ける才能はなかったと思います。今、私が新喜劇以外のお仕事をさせてもらえているのは、あくまでも新喜劇という幹があるから。高校生の時の自分が思っていた道ではなかったですけど、今になってこの道のりに感謝するばかりです。

そして、新喜劇の世界でなんとかここまでやってこられたのは、ただただ人に恵まれたから。心底、そう思います。思いますというか、それが事実なんです。

世界に入った当初は(『ダウンタウン』らを輩出した吉本興業の若手劇場)「心斎橋筋2丁目劇場」に出ていて、そこでは週2本、新ネタを披露しないといけなかったんです。

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今も心にしまってある東野幸治の言葉