野手で好スタートを切ったのがノイジー(阪神)だ。同じ新外国人のミエセス、ドラフト1位ルーキーの森下翔太、昨年大きく飛躍した島田海吏などとのレギュラー争いとなっているが、開幕からレフトのポジションに定着。開幕から8試合連続出塁を記録すると、巨人との今シーズン初対戦となった3連戦では2試合連続でホームランも放っている。183cmと外国人選手としては大柄な方ではないがパワーは申し分なく、無駄な動きの少ないスイングも日本の野球に合っているように見える。ここ数年は大きな期待を裏切る外国人野手が多かったチームだが、久しぶりに“当たり”と感じているファンも多いだろう。

 逆にここまで苦しんでいるのが、パ・リーグの新外国人選手たちだ。メジャーで実績のあるフランコ(楽天)、ゴンザレス(オリックス)はここまでフランコが2本塁打、ゴンザレスが3本塁打とそれなりの結果を残しているものの、高い期待値を考えるとトータルでは十分な成績とは言えない。投手もペルドモ(ロッテ)がリリーフとしてまずまずの成績を残しているものの、他は一軍で大きな戦力となっている選手は見当たらない。

 特に苦しいのがソフトバンクの新外国人だ。アストゥディーヨは開幕戦に7番、指名打者で先発出場したものの、ここまでまだヒットすら出ていない(8打数無安打)。もう1人のホーキンスにいたっては二軍でも打率1割台に低迷し、試合数を上回る三振を記録している。新外国人ではないものの、昨年加入したメジャー通算966安打を誇るガルビスもここまで全く鳴かず飛ばずという状況が続いている。

 日本人選手による競争が激しいという側面は確かにあるかもしれないが、昨年まで在籍していたデスパイネとグラシアルの衰えとともにチーム成績も下降してきただけに、その穴を埋める存在を見つけられずにいるのは大きな問題である。今後のことを考えても、シーズン途中での外国人選手の入れ替えも検討する必要がありそうだ。

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野手の助っ人が“苦戦”する原因は?