【タイプ3】赤みや熱感のある「熱」タイプ
<気になる症状>
皮膚の熱感・赤み・痛み・炎症、ニキビなど化膿しやすい、口の渇き、尿が黄色い、便秘気味
<改善ポイント>
初夏から夏の暑さで症状が悪化
初夏から夏本番の暑い時期は「熱邪(ねつじゃ)」による肌への刺激に注意が必要です。また、外気の暑さだけではなく、イライラやストレスなどで体内に熱が発生しないようにすることも大切。熱が皮膚の表面に滞ると、肌トラブルを引き起こすばかりでないく、症状が悪化する原因にもなります。身体の余分な熱を取り除き、症状をなるべく抑えるよう心がけましょう。
<摂り入れたい食材>
苦みのあるもの、身体の熱を冷ます働きのある涼性(りょうせい)のもの、身体の中から余分な水分を排泄する利水作用のあるもので、身体の熱を取り除きましょう。
刺激のある辛い食事は、なるべく避けるようにしてください。
ごぼう、苦瓜、レタス、すいか、豆腐、緑茶、たんぽぽ茶など
【タイプ4】乾燥からくるかゆみ「燥(そう)」タイプ
<気になる症状>
皮膚の乾燥、乾燥によるかゆみ、口や鼻の乾燥、から咳、便秘気味
<改善ポイント>
体内の潤い不足で、皮膚が乾燥
潤いは、肌を守る大切な要素。夏の時期は湿度が高いので、空気の乾燥によるトラブルはあまり心配ありませんが、体内の潤い不足には注意が必要です。慢性的な肌トラブルがある場合は、肌が弱く乾燥しやすい状態になっているので、特に気をつけましょう。
この時期の乾燥の症状は、体内の「血(けつ)」が不足し、皮膚の潤いや栄養が足りなくなることが原因。毎日の食事で十分に栄養を摂り、身体の中の潤いを保つよう心がけてください。
<摂り入れたい食材>
潤いを与える食材、コラーゲンを豊富に含むものなどを選びましょう。
しっかり食べて栄養を摂るようにしてください。
ほうれん草、りんご、白きくらげ、なつめ、蜂蜜、豚の皮、大根など
【ポイント】暮らしの工夫で、良い肌の状態を保ちましょう
皮膚を良い状態に保つためには、まず外からの要因を取り除くことがポイント。ホコリやペットの毛などが室内に溜まらないよう、こまめな掃除、換気を心がけましょう。入浴で皮膚を清潔に保つことも大切です。その際、石けんは低刺激で保湿性の高いものを選ぶと安心です。
おしゃれにもちょっとした工夫を。洋服は肌に優しい綿素材を選ぶ、アクセサーは素材選びや付け方に注意する、化粧を控えめにする、などの気配りをしましょう。また、洗濯用洗剤も自分に合うものを選び、衣類に残らないよう少量を使うようにしてください。
身体を整えるためには、まずバランスの良い食生活を。体内に毒素が溜まらないよう食物繊維などを多く摂り、便秘をしないよう気を付けましょう。また、甘いもの、油っこいもの、コーヒー、アルコール、タバコなどは控えめに。
そのほか、睡眠を十分にとる、ストレスを溜めないといった生活の心がけも大切なポイントです。これからは新緑の美しい季節。緑が香る爽やかな空気を一杯に吸い込んで、毎日をいきいきと過ごしましょう。
監修:菅沼 栄先生(中医学講師)
本記事は、イスクラ産業株式会社監修の中医学情報サイト「COCOKARA中医学」より、一部改変して転載しました