では、無用のトラブルに巻き込まれたり、1人の空間を邪魔されたりしないために女性はどんな備えをすればいいのか。小山さんに聞いてみた。
【1】管理人が常駐しているキャンプ場を選ぶ
特に初心者の女性は、管理人が常駐しているキャンプ場を選んだほうが良い。キャンプ場に着いたらまず管理人にあいさつし、女性1人で来ましたと伝えておくとなお良し。
「女性1人だと把握してもらっておけば、困ったときに配慮をしてくれます。たとえば男性がしつこく声をかけてきたりした場合にも管理人に言えば注意をしてくれますし、管理人がいたほうが盗難などの被害にあうリスクが小さくなります」(小山さん)
管理人がいない野営地だと、近寄ってくる男性を女性自らが拒否しないといけないため、「教えてやってるのになんだ!」などと捨てぜりふをはかれて怖い思いをしたり、トラブルになったりする恐れがある。
【2】ファミリーキャンプの隣に配置してもらう
家族連れのキャンパーで迷惑をかけてくる人は、まず考えられないと小山さんは指摘する。
「軽くあいさつして『1人でおとなしく過ごしていますので』などと伝えておけば、何かあったときに助けてくれたり、管理人に伝えに行ったりする可能性もあるので安心です」
【3】SNSでリアルタイムに状況を発信するのはNG
ソロキャンプ中の様子をSNSで実況中継する人がいるそうだが、
「背景を見て、どこのキャンプ場のどの辺にいるかが、慣れたキャンパーなら分かってしまう場合があり、逆に女性1人で今ここにいます、と明かしてしまうことになる。とても危険な行為です」(同)
実際、女性がSNSで実況中継した直後、突然男がやってきて声をかけてきたという事例があった。SNSに投稿するのはキャンプ場を出てからにしよう。
【4】テントはダブルチャックのものを選び南京錠をかけるべし
地味な対策だが、近寄ってきた人は、気軽に開けてはいけないという意識を持つため、意外に抑止力があるという。
「センサーライトをチャックのあたりに設置するのも一手です。近づくとライトがつくので、中に人がいるということと、こちらに注意を払っていることを相手は悟ります。ホームセンターなどで安い製品が手に入りますので、手ごろな対策だと思います」(同)