しかし、新聞でこのお悩みに回答を寄せた多くの方は厳しいご意見でした。「そりゃ手抜きでしょ」「お客様には出せない」などなど。なるほど。皆様日々変化に富んだご馳走を食卓に並べようと奮闘しておられるんですよね。エライ! でもそれってしんどくないですか? 実際やってみたら、毎日同じメニューで全然飽きません。っていうか、私もかつては毎日違うものを食べるのが常識と思っていたんだが、今思えば、それって本当に必要な常識だったのかと。むしろ自分が一番好きなものを連日食べるほうがどう考えても贅沢じゃんよと。イチローだって毎日カレーだった。徳川家康だって毎日具沢山の味噌汁だった。味噌汁ってプチ鍋ですよね!
そして何より「今日のご飯何にしよう」と考える時間から解放される清々しさといったら。世間の常識に合わせて頑張りすぎていた自分を抱きしめたくなるはずです。
※AERA 2018年3月12日号