菌は目に見えないくらいがちょうどいい?(※写真はイメージ)
菌は目に見えないくらいがちょうどいい?(※写真はイメージ)

“菌活”といえば積極的に菌をとること。でも不要な菌を排除するほうでも市場は盛り上がっている。水回り系の新商品は「除菌」「抗菌」の文字だらけ。

 一体日常生活からどれだけ菌を隔離できるのか。「菌フリー生活」を試みようと、早速ドラッグストアへ。「除菌」「抗菌」「殺菌」などなど、菌の文字が並ぶ商品を片っ端からカゴに入れると、なんとも言えない無敵感に包まれる。

 さて菌と対決するにあたり、問題が一つ。それは菌という敵が目に見えないことだ。そもそも敵の有無や、勝敗も分からないのでは、対決のしがいがないというもの。成果をどうしてもこの目で見てみたい。

 そこで思いついたのがテレビでよく見るアレだ。ブラックライトで照らして「ぎゃあ、目に見えないこんな汚れが!」っていうやつ。ライトで見えるのは、あくまでも菌の温床となっているかもしれない汚れ、であり、敵そのものは見えない。でも、隠れ家の見当がつくだけでもだいぶ戦況は有利になる。

 部屋を真っ暗にしないと見えないため、日暮れまで待って“敵地”へ。って、自宅ですけど。いざスイッチオン。うひゃ! トイレの便器周りを照らして思わず後ずさり。こんなに……。何かが飛び散っている感じ。真っ暗なままトイレ用掃除シートを慌てて取り出し、拭き取る。「99%除菌」「24時間抗菌」と数字を出されると、心強い。

 風呂、キッチンと移動しながらライトを照らす。おそらく材質の違いで、照らす部分によっては何も見えない。暗いと掃除がはかどらない矛盾に気づき、電気をつけることに。

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