「プロとしての自覚が全く足りない。投手は一軍のマウンドで投げて結果を残さないと存在価値がない。また球団も10代の青年を預かっている立場を認識して欲しい。グラウンド内外に関してしっかり教育をしないと、今後も同様のことが起きかねない」(ソフトバンクOB)

 昨年は二軍でも公式戦の出場をせず体作りを行った。オフにはオーストラリアン・ベースボール・リーグに参加し、異国の地で野球技術の向上に励んだ。目に見える形でレベルアップしており、プレー面での期待値は低くはない。

「体も大きくなり、オーストラリアの映像を見ても素晴らしい球を投げていた。20歳前後で遊びたい盛りなのはわかるが、アスリートとして一番伸びる時期でもある。地に足をつけて野球に取り組めばすごい投手になるはず」(ソフトバンク担当記者)

 鳴り物入りでプロ入りした選手の全てが活躍するとは限らないが、2人はドラフト1位指名を受けたエリートでもある。能力は申し分ないので、野球に取り組む姿勢次第で結果を残せるという声も少なくない。

「野球しか知らない若い男性が注目され、多少のお金を持てば勘違いしない方が難しい。しかしプロの世界で結果を残す選手は、誘惑に対して断固たる態度をとり競技と向き合ってきた。目先の快楽に流されることなく、将来に名を残すようなスター選手なって欲しい」(在京テレビ局スポーツ担当者)

 中村、風間は素材として一級品なのは間違いない。ここから先、どのような野球人生を歩んでいくのか。今年は2人にとって未来を分けるようなシーズンになりそうだ。

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