

司馬遼太郎原作の映画「関ヶ原」で石田三成と豊臣秀吉として共演。「二人で話せるのがうれしい」と笑顔で現れ、「関ヶ原」への思いを語り合った。
岡田准一:僕が作品の話をいただいたのは随分前なんですが、時代劇って、どこまで再現できるのか、というチャレンジをする部分もあると思うんです。実際のところ、この映画は撮影に入るまで、「本当にできるのかな」と思っていましたね。これほどスケール感の大きな作品になるとは思っていませんでした。
滝藤賢一:いつかはやりたいと思っていた秀吉をこの作品で演じられるなんて、今でも信じられません。
●話しかけられなかった
岡田:歴代ナンバー1の秀吉って言われているんですよ。滝藤さん、天才って(笑)。今回は晩年だけだったから、もっと若いころからの秀吉を滝藤さんで見たい、と。
滝藤:やらせていただけるのであれば絶対やります(笑)。今回は岡田さんが石田三成で役所広司さんが徳川家康。そして原田眞人監督でしょ。オファーをいただいたときは飛びつきましたが、出ると決まってから恐ろしくなりました。本当に秀吉が務まるのかって。年齢も役所さんより上の設定ですから。
岡田:圧倒的な秀吉でした。僕は「三成はこんなに秀吉が好きだったんだ」というのを出したかったんです。三成には秀吉に拾ってもらった大きな恩義がある。文句も言うけど、とにかく「この人のことが好きだ」と伝えたかったので、滝藤さんと、秀吉と三成として共演できたのはうれしかったです。
滝藤:ありがとうございます。
岡田:姫路城の石垣で、滝藤さん演じる秀吉の後ろで僕が控えているというシーンを撮りましたよね。普段は人が入れない場所で撮影できて、実際に町を一望して「秀吉さまはどんな天下を見ているのか」という気持ちになれました。
滝藤:あのシーンはもうパニックでしたよ。すごく高いところで命綱をつけてイスに座っていたんです。しかも、岡田さんがたたみかけるようにせりふを言ってくる(笑)。