ストライカーにとって、相手の反則を誘うような「賢さ」も必須になる (写真はイメージ)
ストライカーにとって、相手の反則を誘うような「賢さ」も必須になる (写真はイメージ)
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 独ブンデスリーガのマインツに所属する武藤嘉紀選手が「AERA」で連載する「職業、ブンデスリーガー」をお届けします。大学在籍時からFC東京に所属し、日本代表にも選出。現在はマインツで活躍する武藤選手が異国の地での戦い、生活ぶりをお伝えします。

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 サッカーではよく「逆を取る」という言葉が使われます。「相手の逆を突く、逆手を取る」という意味ですが、それを体現してバイエルン・ミュンヘン戦でペナルティーキック(PK)を獲得することができました。

 僕は、相手との真っ向勝負が好きで、強引にシュートを打つことも大切にしていますが、ハリルホジッチ日本代表監督からは、常々「もっとずる賢く戦うことも必要だ」とアドバイスを受けていました。日本語の「ずる賢さ」には悪いイメージがあるかもしれませんが、相手との駆け引きや、敵をあざむくことはサッカーの本質であり、醍醐味でもあるはずです。ストライカーにとって、相手の反則を誘うような「賢さ」も必須だと、監督は教えてくれました。

 PKを得た場面では、相手ディフェンダーと駆け引きして、無理やりシュートに持ち込むことはせず、体を切り返しました。「フェイント」に対して、相手の足がかかったのです。

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