年明けから面接で青梅工場だけでなく、浜松町や川崎まで出向きました。電力部門の面接で、電話帳2冊分もある火力発電所の英語の契約書を目の前に放り投げられ、部長から「君たち読める?」「甘っちょろいビジネスじゃないんだ」「今後は原子炉が軸。俺たちが稼いだカネで生きていくんでしょ」と言われました。不正会計を出したPC事業への怒りもあったと思います。

 転職し、現在は他社で働いています。以前は20分程の通勤でしたが、いまは電車で約1時間。子どもを保育園に迎えに行けなくなりました。役職もヒラから出直しで、給与は以前の8割くらいです。

●「リスクこそ情報開示を」(現役社員/男性 50代)

 東芝凋落の原因は、情報をオープンにしてこなかったことにある。原子力事業も液化天然ガス(LNG)販売事業も、数年後にリスクになりかねないなら、情報開示をしていくべきでした。原発も、リスクを認識して早く判断すればこうはならなかった。手広く事業をやりすぎたのでは。

<コストの削減で雇い止め>
 コスト削減のための請負業者の見直しがあり、2016年3月末で雇い止めに。新たな請負先も紹介されましたが、以前より300円安い時給1200円。これまでも約2万円の交通費を浮かすため、川崎から約1時間かけて自転車で通うギリギリの生活。ほかの仕事を探すしかないです。(府中事業所 請負会社アルバイト/アルカムフォー・ロバートさん 46)

●「設備が古く不具合多い」

 リーマン・ショック時のリストラから、就労環境はどんどん不安定になっています。品質が心配です。工場の設備が古く、不具合が多い。請負は東芝に直してほしいし、東芝は設備をレンタルしている立場だからと、お互いが責任をなすりつけ、修理や交換ができていない。年度末はいつも暇なんですが、今年は東芝の状況が状況なので、みんな不安になっています。(府中事業所 下請け会社契約社員/男性 40代)

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