トーマス・ミュラー/ドームの表面にある、惑星を思わせるような模様が美しい。眺めているだけで、気持ちもあがってくる。「ショコラ・アソート」(5940円、税込み)(撮影/写真部・岸本絢)
トーマス・ミュラー/ドームの表面にある、惑星を思わせるような模様が美しい。眺めているだけで、気持ちもあがってくる。「ショコラ・アソート」(5940円、税込み)(撮影/写真部・岸本絢)
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ダンデライオン・チョコレート/左から「サン・ファン・エステート、トリニダード・トバゴ 85%」1200円(税別)、「ココア・カミリ、タンザニア85%」。数字はカカオ豆の含有率だ(撮影/写真部・岸本絢)
ダンデライオン・チョコレート/左から「サン・ファン・エステート、トリニダード・トバゴ 85%」1200円(税別)、「ココア・カミリ、タンザニア85%」。数字はカカオ豆の含有率だ(撮影/写真部・岸本絢)
100%チョコレートカフェ/チョコレートの新しい愉しみ方を提案するコンセプトで2004年にオープン。上:カカオや原材料にこだわった「56チョコレート」とチョコを味わうために形状にこだわった「ザ・チョコレート」(撮影/写真部・岸本絢)
100%チョコレートカフェ/チョコレートの新しい愉しみ方を提案するコンセプトで2004年にオープン。上:カカオや原材料にこだわった「56チョコレート」とチョコを味わうために形状にこだわった「ザ・チョコレート」(撮影/写真部・岸本絢)

 今や4人に1人の男性が友人にチョコを贈るという。もちろん自分好みのチョコを選んで、自分で買うのもアリ。さあ、「俺チョコ」の世界に飛び込んでみよう。

 今年もまた、チョコレートのイベント、バレンタインデーがやってくる。

 江崎グリコがおこなった調査(「バレンタイン事情2016」)によれば、ここ数年、男性の4人に1人が友人にチョコレートを贈るようになっており、高校生にいたっては3人に1人が友達にチョコレートをあげる「チョコ男」化しているというのだ。そのほか、自分のためにチョコレートを買う「俺チョコ」も定着してきているという。

●「チョコ男」から「俺」へ

 こうした傾向を、ターゲットにしたのが新宿タカシマヤ。「俺チョコ」を、今年のバレンタイン商戦の柱のひとつにすえ、男性購買層を開拓する構えだ。スイーツ男子代表として、元サッカー日本代表・前園真聖氏を招いてのトークショーも開き、男性客が足を運びやすい工夫を試みている。

 新宿タカシマヤのバレンタインフェアがスタートした金曜夕方、会社帰りの客足も増えた売り場を訪ねてみた。

 男子3人組で来ていたのは、10代と20代の専門学校生。

「せっかくだから、一番高いものを食べよう」と思い、有名ショコラティエのショコラをその場で有料で試食できる「一粒ショコラショップ」のコーナーを体験したそう。

 ちなみに、男友達にチョコを贈る予定はないが、「もらうのは大歓迎」と、お互いの顔を見て笑い合っていた。

 同じくイートインコーナーでショコラを味わっていたのは46歳の男性会社員。

「数年前からチョコレートにめざめたんです。チョコの魅力は……おいしいこと。私は水と一緒に、カカオごとの違いを楽しんでますね」

 会場を見渡すと、女性やカップルに交じって、じっくり商品を見る男性がけっこういる。なかでも熱心に店員と話をしている男性に聞いてみた。

「俺チョコは知らないです。子どもの頃からチョコレートは好きだったけど、この2、3年、高級なチョコってこんなにおいしいんだと知って、はまっちゃって。自分の楽しみだね」

 60歳だというこの男性は、期間中に3回も足を運ぶらしい。

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