「正直、クイズ用の勉強は今はしていないんですよ。というか、やめました。学校や受験勉強のときの蓄積で戦っています」

 宇治原さんが学生時代から一貫して重要な情報源と位置づけているのが新聞だ。新聞は1面から順番に読むのが宇治原流。

「新聞の紙面の順番は長い歴史の中で培われてきたもので、意図があるはずです。だから1面から順番に読むのが一番いいに決まっている。新しいことを始めるとき、取り扱い説明書も事前に必ず読みます。正しいことをしたい、という気持ちが強いんです」

 自分から情報をえり好みするのではなく、相手のセオリーに合わせる。そうすることで結果的に全方位的な知識や情報が効率的に得られるのだ。

「富士山の高さは、広い裾野によって支えられています。知識や情報も同じで、できるだけ幅広く、厚くすることが結局高みにもつながるのだと思っています」

 宇治原さんは「クイズ用の勉強をやめた」と話していたが、それには理由がある。

「Qさま!!で、出演者がみんなすごく勉強するようになり、どんどん問題が難しくなっていった時期がありました。このままいくと、視聴者がついていけなくなり、番組が破綻する。そう思って共演者に『勉強するのをやめよう』と呼びかけたんです。そうしたら、宮崎美子さんも同じことを考えていたようで、大賛成してくれました」(宇治原さん)

(アエラ編集部)

AERA  2016年3月14日号より抜粋