これでは、不倫や離婚につながりかねない。夫が常に家事・育児に参加していれば、セックスレスは回避できるのだろうか。二松氏の意見はこうだ。
「今の30代以上の男性のほとんどは、子ども時代に『家事や育児は妻がする』という親の姿を見て育っているはず。妻は、この感覚を『夫と妻は平等』に変えるのは難しいことだという理解を持っておくべきです。そのうえで、『夫がやってくれるのは当然』ではなく、『当然な状況に持っていく』工夫が必要」
たとえば、「お風呂掃除はやっておいたんだけど、手が空いていたら洗濯物を干しておいてくれない?」と、義務感を生じさせないように家事を依頼し、終わったら「ありがとう」と声をかける。褒めたり、発泡酒をビールに変えたり、見返りを与えることで夫を伸ばす。
「男のプライドは傷つきやすい。また、男の性欲は相手への征服欲とも結びついていますから、女性が上から目線になってしまうと、プライドを守ろうとして性欲が湧きにくくなります。結果、『妻だけED』になってしまうことも多いのです」(二松氏)
※AERA 2015年10月19日号より抜粋