男性ヨガ講師のTOMOさん(35)は、半年前からホストを始め、以来、スーパーホストの座をキープしてきた。自宅は東京・原宿。取材の日は、JR原宿駅の竹下口で出迎えてくれた。

 日本独自の「カワイイ文化」が凝縮された竹下通りは、ゲストを自宅に迎えるときの格好のアプローチ。地の利をしっかり使うあたりは、彼がスーパーホストたるゆえんだ。ゲストのベッドルームは、2階にある6畳ほどのスペース。宿泊費は米ドルで1泊65~80ドルだという。

 自身も海外でAbbを使って民泊してきたというTOMOさん。こんな不満を抱いてきた。

「家主と会話することが意外と少ない。現地に着いたら、鍵を渡されておしまい。ドライな関係で終わることも多い」

 だから、ホストになったいまは「おもてなし」を貫きたい。明治神宮の案内もするし、アニメファンのゲストと共に1人1個の限定グッズを買うため、秋葉原で行列に並んだこともある。

 異文化交流を楽しみつつ、現在は全収入の3分の1にあたる金額を毎月Abbで稼げるようになった。お金のためにやっているわけではないが、脳梗塞で倒れ療養中の父の治療費は、Abbのおかげで捻出できている。

AERA 2015年5月4-11日合併号より抜粋

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