妻の言葉を額面通りに受け取ってはいけない。妻「どうしてやらないの」、夫「やるけど、今じゃなくていいよね」。ささいな言葉のとらえ方で、夫婦がギクシャクすることも(撮影/写真部・植田真紗美)
妻の言葉を額面通りに受け取ってはいけない。妻「どうしてやらないの」、夫「やるけど、今じゃなくていいよね」。ささいな言葉のとらえ方で、夫婦がギクシャクすることも(撮影/写真部・植田真紗美)
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妻からの無言のメッセージ。妻「言わなくても察してよ」、夫「言ってもらわないとわからない」(撮影/写真部・植田真紗美)
妻からの無言のメッセージ。妻「言わなくても察してよ」、夫「言ってもらわないとわからない」(撮影/写真部・植田真紗美)

家庭で弁論大会やっているわけじゃないでしょ。
夫婦って勝ち負けじゃないの。
でも無意識に「自分は正しい」ということにしておきたいのね。
相手はこうかも、という可能性を念頭に置いておくと、無駄な対立を避けることができるわ。
「理屈」と「感情」の流れは別だということを理解したうえで、お悩みを聞いていきましょう。
(編集部・小林明子構成)

●質問 「いつやるの!?」

 週末、パソコンをいじっている時、妻が部屋を片付けてほしいと言ってきた。もちろん、やるつもり。でも一区切りつけたくて、「今は手が離せないから」と伝えたら、妻は「いつやるの!?」と詰め寄ってきた。どうして子どもと同じような扱い方をするんでしょうか(東京都/45歳/会社員)

【回答】
 アテクシはどちらかというと男性の考え方に近いから、一つのことに集中していて他のことに気持ちを切り替えづらい男性の気持ち、わかるわ。男性って基本的にはシングルタスク。パソコンをいじっている時はパソコンのことしか考えられない。ここで対立ポイント。女性にはできるの。話しながら、料理しながら掃除することが。だから「パソコンいじりながらでも片付けられるでしょ」という前提で妻は話していて、夫はなぜ妻は水を差すのかと感じている。

 こういう場合、集中していることを完全に途絶えさせてしまうのは、男にとっては酷なので、とりあえず妻の感情をかわすために「ちょっと動くふり」を見せてみて。例えば、いちばん目立つ発泡スチロールのでっかい箱を片付け、「あとはこれが終わってから、◯分後になるけどやるから」と数字を出して伝える。そうすると妻は「私の気持ちをわかろうとしてくれた」と思うわけね。妻に言い負かされたと考えるのではなく、「妻の感情を良くした俺の勝ち」と考えるようにするといいわ。参考になったかしら?

●質問 「やってほしくない」とは言わない

 子どもの小学校のPTA活動をしています。義務ではなく、やりたくてやっているのですが、妻は「合理的じゃない」「やるべきじゃない」と根拠を並べて反対します。本当はお母さんたちの中で僕が変なことを言うことを心配して、やってほしくないだけだろうと思うのですが、どうしてハッキリ言わないんでしょうか(東京都/45歳/会社員)

【回答】
 コレ、夫は「妻が本当に言いたいことと違うことを言っている」ということまで気づいているわよね。つまり、理屈よりも感情で反対されているとわかっている。その直感は当たっていて、きっと言いにくい理由があって、だからこそ妻は「気持ちを察して」と無言のメッセージを発しているわけ。例えば、妻がPTA仲間からいじめられていることを夫に知られたくないとか、すごくきれいな奥さんがいて、夫と引き合わせるのが心配だとか。言いにくいことほど、自分から言わずに「察してほしい」となる。ややこしいのよ~!

 夫から先読みして「もしかしたら嫌なこととか都合の悪いことでもあるの? 相談してよ」と切り出すのがベスト。妻は「察してくれた」と少なくとも嫌な感じはしないし、それで本当の理由がわかれば、「だってあの人キレイだから……」「大丈夫だよ!」と解決にもなる。なかなか高度な技術だけどね。参考になったかしら?

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