近年増えてきた、外国人学校に通う日本人の子供たち。語学習得のためというイメージが強いが、最近はその限りではないようだ。幼少期から多様な教育を行う、インド系の外国人学校を取材した。
「Iraqi crisis deepens further.Rebel forces continue toadvance...(イラク情勢が深刻さを増しています。反体制派軍が…)」
全校生徒の前で、5年生の児童が世界のニュースを読み上げる。毎日の朝礼の光景だ。情報はインターネットなどで探し、自分で原稿を作る。世界のニュースに続いて、富岡製糸場の世界遺産登録、インドのモディ首相が9月に訪米など、日本、インドのニュースも発表。当番制で担当する。
「世界で何が起きているかを知ることで、アウェアネス(気づく力)を育成しています」 と校長は説明する。
インド、シンガポールをはじめ世界7カ国に20校を展開するグローバル・スクールズ・ファンデーションが運営し、早期教育、IT、理数教育に力を入れる。併設する幼稚園ですでに簡単な文章の読み書き、かけ算(2の段と5の段)などを学ぶ。
ITの授業が1年生からあり、6年生になればプログラミングも学ぶ。東京校は2006年に開校したばかりだが、日本人受験者がどんどん増え、現在は3割ほどが日本人児童だ。学費は年間85万~100万円程度で、プログラムは、日本の中3~高1に相当する10年生までのため、その後は別のインターナショナルスクールに編入する場合が多い。
※AERA 2014年7月14日号より抜粋