順番待ちに名前を連ねるための「登録料」、抽選会の「参加料」などの名目で、入園枠の確保もしないのに数千円を徴収する園もある。書類をしっかり読んで入金の時期や返金の有無を確認することが重要だ(撮影/写真部・岡田晃奈)
順番待ちに名前を連ねるための「登録料」、抽選会の「参加料」などの名目で、入園枠の確保もしないのに数千円を徴収する園もある。書類をしっかり読んで入金の時期や返金の有無を確認することが重要だ(撮影/写真部・岡田晃奈)
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「滑り止め」で認証保育所に払ったお金が戻らない。4月分の保育料まで徴収された。「保活トラブル」に都や自治体はノータッチ。すべては自己責任なのか。

 一日も通わないとしても、保育料を払わなければいけないの? 東京23区内に住む育児休業中の女性(38)は迷った末、認証保育所A園の入園予約を取りやめた。

 A園は、入園金1万5千円と4月分の保育料約6万6千円を払った人に入園枠を確保する。だが女性は認可保育園にも申請をしており、もし認可に内定したらA園は辞退するつもりだった。

 その場合もA園は全額返金しないという。

 認可保育園の入園選考は各自治体が行い、2月中旬が結果発表のピーク。都内では今年度、申込者約21万人(継続利用を含む)の1割が認可に入れなかった。

 待機児童になるのを避けるため、認可の「滑り止め」として複数の認証保育所や無認可園を予約しておくのは、ここ数年の「保活」の王道となっている。

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