



ドラッグストアの中でもかなりの売り場面積を占めるコスメコーナー。「百貨店のコスメに比べると安かろう悪かろうでは?」という考えはもう古い! 実力派コスメの壮絶な戦いがそこにはある。
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あなたは今、どんな化粧品を使っているだろうか?
「若いころは高い化粧品を買って熱心にケアをしていたけど、今はしなくなった」
「手入れが面倒になり、最低限のものだけつけている」
という人も少なくないだろう。しかし、そんな人にとっての強い味方が、ドラッグストアで販売しているコスメだ。
「最近のドラッグストアコスメはすごいんです! 最新の技術を惜しみなく使い、感触も『この価格なのに!』と驚くほどです」
そう話すのは、ビューティサイエンティストの岡部美代治さん。数多くのヒット化粧品の開発に携わった経験があり、化粧品の品質や成分について幅広い知識と選択眼の持ち主だ。
「製薬会社はもともとドラッグストアに強く、製薬会社が開発したコスメが充実しています。以前は薬を開発する発想で作られたものが多く、クリームも軟膏みたいな感じでしたが、今は感触やパッケージデザインなども化粧品のテイストを積極的に取り入れています」
ドラッグストアコスメには、テスターが自由に使えるという利点がある。
「百貨店の化粧品カウンターでたくさん試すのはハードルが高いもの。でも、ドラッグストアは棚にテスターがあり、店員に気兼ねすることなく香りや質感などを存分に試せますし、他社製品との比較も容易です」
化粧品を使う上で、岡部さんが重要だと考えるポイントが三つある。
(1)本人がその商品に納得していること
(2)惜しみなく使うこと
(3)継続して使うこと
(1)は価格に関係なく、「いろいろ試した上で、これを使いたい!」と自分できちんと選んだかどうか。(2)はずばり「ケチらない」こと。(3)はいいと思ったものは1本で終わらせず、使い続けることだという。
「高価な化粧品を1本使っておしまい、というくらいなら、手頃な化粧品を自分で選び取り、惜しみなく使って継続すべきです。これを続けていれば、肌に確実に効いてきて、自分でも実感できるようになります」