いよいよ本格的な受験シーズンが到来。4人の子ども全員が東大理IIIに合格した佐藤ママこと佐藤亮子さんによる、受験生とその親を応援する新連載が始まります。第3回は「受験直前のレシピ」について。
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センター試験が約1週間後に迫ってきました。受験生は必死で頑張っていることでしょう。
今回は、わが家で受験直前期によく食べていたメニューとレシピを紹介します。十分に合格できる学力があったとしても、入試日に体調がよくなければ、実力を発揮できません。体調管理は親の役目です。また、食事は受験生にとって癒やしになりますから、できるだけお子さんが好きな料理を作ってくださいね。
寒い時期なので、体が温まって、さまざまな栄養素がとれる鍋料理がおススメです。わが家の定番は「鶏の手羽先鍋」です。手羽先はゼラチン質と脂肪をたっぷりと含んでいるので、煮込むとトロトロに軟らかくなって、コラーゲンもたっぷり。その感動的なおいしさに子どもたちは喜んでいました。
奈良では、7センチくらいに切った青ネギを入れるのが一般的です。子どもたちはネギが大好きなので、わが家では青ネギと白ネギの両方を入れました。締めにご飯を入れて、雑炊にすることも多かったです。
ポン酢は手づくりです。私の出身地の大分の特産品のカボスに濃い口しょうゆとみりんを加えて大量に作って、冷蔵庫で保存。お好みでもみじおろしを入れるとよりいっそうおいしくなります。
子どもたちが進学で上京するまでは、家族6人で鍋を囲んでいました。現在は子どもたちが家を出たので、私が上京したときに、三男と長女と3人で手羽先鍋を食べています。子どもたちにとっては懐かしい思い出の味のようです。
夜食も、ひと手間かけて愛情をこめて作ってほしいですね。定番のおにぎりにも工夫してみませんか。私が作っていたのは「出汁かけ揚げおにぎり」です。三男が漫画『美味しんぼ』に登場した「揚げたおにぎり」を見て、「これを作って」とリクエスト。私がアレンジを加えたオリジナル料理です。
カリッと揚げ焼きにした香ばしいおにぎりに、出汁がしみこんで、風味も豊か。中の梅干しの酸味と小ネギがアクセントになって味をひきたてます。
おいしいものを食べると幸せな気持ちになりますよね。愛情たっぷりの料理で、心も体も満たされれば、受験勉強もはかどると思います。