野党は国会の会期延長を申し入れたが否決され、閉幕。不信任案の提出も見送った。
「不信任案を出さなかったのは、政権を取るんだという気迫や迫力が足りないから。否決されることはわかっていても、どこが間違っているのかを主張し、自分たちが政権を取ったら政策はこうするんだと、国民の前で述べる絶好の機会です。それをなぜみすみす逃すのかと思いますね。本当に解散されたら準備不足だしどうしよう、みたいな思いが根底にあるのでは。野党が頼りにならないから、自民党の心ある議員に託すしかないのです」
石破氏は、1957年生まれの国会議員と「四季の会」を作っている。メンバーは石原伸晃元幹事長、岸田文雄政調会長、中谷元元防衛相の計4人。
「2年前、中谷さんが言い出したのがきっかけじゃなかったかな。たまたま誕生日が私は2月、石原さんは4月、岸田さんは7月、中谷さんは10月だったので、フォーシーズンだから『四季の会』と名付けたんです」
今年の春はフレンチレストラン、夏は月島のもんじゃ焼き店、秋は六本木のステーキ店で会を開いた。
4人それぞれが党内の政策集団の長でもあり、岸田氏は次の総裁選のライバルでもある。総裁選の話題は出ないのだろうか。
「そういう話題はほとんど出ません。疑心暗鬼の雰囲気は漂っていないんです。中谷さんと私が、自民党は今のままでいいのかみたいな話をして、石原さんは面白いことを言って座を沸かせる。それを岸田さんはニコニコしながら眺めているという感じですね。来年の私の番は豚カツ屋がいいかな」
年末は、鳥取で地元の人らと年を越し、正月は東京で、妻と2人の娘の家族4人で過ごすつもりだ。
(本誌・上田耕司)
※週刊朝日 2020年1月3‐10日新春合併号に加筆