料理研究家の黒田民子さんが教える「家つまみでひとやすみ」。今回は「師走のおやき」。
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年末に向かって忙しい思いをされている方も多いことでしょう。そんなときに重宝する、“おやき”の作り方をご紹介します。
用意するのは、卵と醤油とごはんだけ。そう、卵かけごはんの材料さえあればいいのです。ボウルでしっかり混ぜ合わせてから、香りのいいごま油で焼いてみてください。
その上にのせる具は、本当になんでもかまいません。今回はキムチ、塩昆布、ちりめん山椒を使いましたが、このおやきのためにわざわざ買う必要はありません。家の冷蔵庫を開けてみて、“年内に食べたほうがいいもの”がないかどうか、確認してみてください。結構出てきませんか? 少しだけ残っている佃煮とか。冷蔵庫の整理にもなりますから、おやきにどんどんのせてしまいましょう。そして両面をパリッと焼いて、できあがりです。
キムチバージョンは、食べる直前にちょっとラー油をたらすとおいしいです。また冷蔵庫に練り梅がある方は、練り梅とおかかを混ぜて、おやきにのせて焼いてみてください。
あわただしいときでもサクッと作れます。大掃除の合間のエネルギー補給にもおすすめです。
(構成/赤根千鶴子)
■師走のおやき
【材料】(5枚分)ごはん(3杯分)、卵3個、醤油小さじ1、ごま油大さじ1、キムチ40g、塩昆布5g、ちりめん山椒大さじ3、大葉10枚
【作り方】(1)ボウルに卵を溶き、醤油とごはんを混ぜ合わせる。(2)フライパンにごま油を熱し、(1)を7cmくらいに丸く広げ、上にキムチをのせ、中火で焼き目がついたら裏面も焼く。(3)同じように塩昆布バージョン、ちりめん山椒バージョンを焼き、皿に敷いた大葉の上にのせて、できあがり。
【ワンポイントアドバイス】ボウルの中に卵と醤油とごはんを入れて、よく混ぜ合わせること。
※週刊朝日 2019年12月27日号