「下村大臣のもと、大学入試センター試験を廃止し、新たに共通テストを設けるという話になった。しかし、もともと50万人もの受験生がいっせいに受ける試験に記述式を導入するのは、やはり無理がありました。大学の2次試験までのわずか20日間程度で、記述式の正確な採点ができると考えたのが間違いでした」

 下村氏が拙速に功を立てようとした推進役ならば、萩生田氏は政治の誤りを覆い隠す幕引き役となった。

 寺脇氏が怒る。

「下村さんと萩生田さんが一心同体なのは、誰の目にも明らかです。やる時は見切り発車でGO、やめる時は上から強権的にSTOPです。森友・加計問題などは安倍総理の“お友だち”など特定の人の問題でしたが、今回は多くの受験生や家族、教員、あらゆる国民を巻き込んでいます。安倍政権が手柄や功績を立てるために、受験を目前にした子どもたちまで振り回すのかと怒りを禁じ得ません」

 約30万人の英検予約者のキャンセルや、予約金の返還問題なども生じる。大臣が混乱を招いた責任を問われるのは当然だろう。

(本誌・亀井洋志、松岡かすみ)

週刊朝日  2019年12月27日号より抜粋

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