(c)朝日新聞社
(c)朝日新聞社
この記事の写真をすべて見る
【衆議院】表はNPO法人「万年野党」のデータをもとに作成。対象期間は、2019年1月召集の第198回国会開会時に在籍した衆参両院の議員。大臣、副大臣、政務官、常任・特別委員会委員長、国会対策委員長、衆参の正副議長は除いた >>参議院はこちら (週刊朝日2019年12月6日号より)
【衆議院】表はNPO法人「万年野党」のデータをもとに作成。対象期間は、2019年1月召集の第198回国会開会時に在籍した衆参両院の議員。大臣、副大臣、政務官、常任・特別委員会委員長、国会対策委員長、衆参の正副議長は除いた 

>>参議院はこちら (週刊朝日2019年12月6日号より)

【リスト】「トリプルゼロ議員」96人はこちら

【参議院】表はNPO法人「万年野党」のデータをもとに作成。対象期間は、2019年1月召集の第198回国会開会時に在籍した衆参両院の議員。大臣、副大臣、政務官、常任・特別委員会委員長、国会対策委員長、衆参の正副議長は除いた  (週刊朝日2019年12月6日号より)
【参議院】表はNPO法人「万年野党」のデータをもとに作成。対象期間は、2019年1月召集の第198回国会開会時に在籍した衆参両院の議員。大臣、副大臣、政務官、常任・特別委員会委員長、国会対策委員長、衆参の正副議長は除いた  (週刊朝日2019年12月6日号より)

 今回、「桜を見る会」の問題を炙り出したのは、国会質問だった。11月8日、参院予算委員会で田村智子議員(共産)が「安倍内閣のモラルハザードが問われていますが、私は総理自身の問題を質問します」と切り出し、安倍首相に照準を定めたのが始まりだ。

 報道陣のぶら下がり取材にだけ答え、安倍首相は国会から「逃亡」を図ろうとしている。情報を収集して国会質問に生かすという議員活動の重要さが改めて照らし出された形だ。

 政府の監視活動を目的とするNPO法人「万年野党」の協力を得て、前の通常国会(1~6月)における“ワースト国会議員”ランキングを作成した。議員活動の柱である質問、議員立法の発議、質問主意書の提出がいずれもゼロという「トリプルゼロ議員」をリストアップしたところ、衆参両院合わせて96人にも上った。

 与党である自民党が大半を占めるのは予想どおりとはいえ、万年野党の理事で経済ジャーナリストの磯山友幸氏はこう指摘する。

「政府と与党は一体なので、国会に法案が出てくる段階で、与党内の議論は終わっているから国会質問は少なくてよいという理屈です。自民党の場合は政務調査会で議論しますが、基本的に密室で決めてしまっています。しかも、政府与党が圧倒的多数を握っていることもあって、法案審議がおろそかになっています。国会での質疑をもっと重視するべきです」

 今国会で閣僚辞任した菅原一秀前経済産業相や河井克行前法相のほか、小渕優子元経産相、松島みどり元法相ら「政治とカネ」絡みで事実上更迭された面々が名を連ねる。また、塩崎恭久氏や加藤勝信氏ら安倍首相の「お友だち」、安倍1強の風に乗って当選してきた3期生以下もちらほら目につく。

 今回、政治ジャーナリストの野上忠興氏と角谷浩一氏に見解を求めるとともに、安倍政権の現状を分析してもらった。

「権力は長期化すると腐敗していきます。いま、安倍政権は何をしても許されるというおごりと緩みが顕著になっています」

著者プロフィールを見る
今西憲之

今西憲之

大阪府生まれのジャーナリスト。大阪を拠点に週刊誌や月刊誌の取材を手がける。「週刊朝日」記者歴は30年以上。政治、社会などを中心にジャンルを問わず広くニュースを発信する。

今西憲之の記事一覧はこちら
著者プロフィールを見る
上田耕司

上田耕司

福井県出身。大学を卒業後、ファッション業界で記者デビュー。20代後半から大手出版社の雑誌に転身。学年誌から週刊誌、飲食・旅行に至るまで幅広い分野の編集部を経験。その後、いくつかの出版社勤務を経て、現職。

上田耕司の記事一覧はこちら
著者プロフィールを見る
吉崎洋夫

吉崎洋夫

1984年生まれ、東京都出身。早稲田大学院社会科学研究科修士課程修了。シンクタンク系のNPO法人を経て『週刊朝日』編集部に。2021年から『AERA dot.』記者として、政治・政策を中心に経済分野、事件・事故、自然災害など幅広いジャンルを取材している。

吉崎洋夫の記事一覧はこちら
暮らしとモノ班 for promotion
明菜・聖子・ジュリー…スター・アイドル作品はフィジカル盤(CD/LP/カセット/DVD/Blue-ray)で!
次のページ