石川:本来は退位と即位をペアにして議論すべきだった。せめて即位直後から議論を始めるべきでしたが、何の議論もないままきた。
御厨:安定的な皇位継承の確保や女性宮家の創設などについて、安倍政権は即位の礼の後に議論すると言っています。天皇家のサバイバル戦争に対して、どこまで国会議員たちが結論を出せるか。注意深く見守りたいです。
御厨貴(みくりや・たかし) 1951年、東京都生まれ。東大法学部卒。政治学者。東大先端科学技術研究センター客員教授。主な著書に『平成風雲録』(文藝春秋)など
石川健治(いしかわ・けんじ) 1962年生まれ。東大法学部卒。憲法学者。東京都立大学法学部教授などを経て、東大法学部教授。主な著書に『自由と特権の距離』(日本評論社)など
(構成/本誌・秦正理)
※週刊朝日 2019年11月1日号