そこで、明らかになったのが、森山氏と、自民党の稲田朋美元防衛相(福井1区)、高木毅元復興相(福井2区)との関係だ。
稲田氏が代表を務める「自民党福井県第一選挙区支部」の政治資金収支報告書によると、オーイングは2011~13年にそれぞれ12万円を献金。アイビックスは、11~13年は毎年36万円、14~16年は毎年12万円、17年は42万円を献金。11年には、稲田氏の後援会長を務めていた、アイビックスの吉田会長個人が50万円を献金している。
アイビックスの関連会社の北興産業、伸海エンジニアリング、エイワイ興産からも献金がある。
稲田氏の事務所にこの件について問い合わせると、「事実関係を確認のうえ、対応を考えているところです。ただ、アイビックスに関しては問題はないと考えている。これについては返還は今のところ検討していない」
との回答だった。
また、高木氏が代表を務める「自民党福井県第二選挙区支部」は、16年にオーイングに警備費用として約19万4千円を支払っていた。高木氏の事務所は、
「国政報告会の駐車場警備を地元警備会社に発注したところ、その会社が業務を外注し、収支報告書記載の支払いになった」
と回答。
地元政治家らへの取材から、敦賀市長などを務めた高木氏の父孝一氏と森山氏が親しい付き合いをしていた、との証言があり、その点についても尋ねたところ、事務所は、
「(高木氏は)父親からはそのような話を聞いたことはありません」
と回答した。
「工事金額が話に出ることはある」
本誌が12年に森山氏を直撃取材していたことはすでに報じた。その際、関電や政治とのかかわりについても、質問をしていた。
国会議員や町長、地元の町議との関係について森山氏は、
「国会議員の先生は地元だから、当然、知っている。それだけで、特別な関係だとかはない」
「私にあいさつがないと町議になれない? 当選しないって? そんなことないよ。誰が言っているのか。あいさつって、こんな狭い町だから出馬する人は『戸別訪問』するんだよ」
と話していた。
だが、森山氏と親しい人はこう話す。