昼食は「シーフードスパゲティ」を挙げる。

「低脂肪のタンパク質源であるシーフードを使ったスパゲティは若返りスパゲティベスト1なのです。糖質の心配をせずに頂きましょう」

 そして夕食には、ナスと牛肉炒めを。ピーマンも入れればさらに良いという。

 しかし、甘いものが食べたくなったら……。

「そんなときは、糖質や脂質を燃焼させる役割のあるビタミンB2が豊富なアーモンドを、脳に幸福感を与えるチョコレートで包んだ『アーモンドチョコレート』を食べませんか。体のさびを抑える若返りスイーツだからです。アーモンドは食物繊維も豊富で、腸内環境を整えます」(菊池さん)

 とはいえ、安心して食べすぎたら本末転倒。「ほどほどに」を心がけよう。

 甘党さんのために「食べ合わせ」の提唱者で栄養学博士の白鳥早奈英さんからはこんなプチ情報も。

「どら焼きを食べた後に寒天を、チョコレートの後に昆布をとれば、ある意味において、リセットできます。意外なコンビかもしれませんが、あんまん+落花生も。落花生のビタミンB1が、あんまんの小豆を速やかにエネルギーに変え、エネルギーとして使われることで、脂肪細胞に蓄えられずに済むからです」

 最後に基本を紹介しよう。そもそも食べ合わせの定義とは何だろう。

「食べ合わせのルールは、2時間以内にとること」

 一口で、一緒に食べなくても効果があるという。一つの食卓にのせたものを一回の食事で、ゆるゆるっと楽しみながら頂こう。

 食品問題研究家の増尾清さんは、御年94の健康長寿者である。90歳で肺炎になり救急搬送されたが、わずか10日で退院するという医師も驚く回復力の持ち主。そんな増尾さんは、日本型の食事が長寿のカギだと言う。

「個々の食材の食べ合わせも大事ですが、まずはバランスの良い食事ありきです。理想は、ごはん+味噌汁+主菜(肉・魚・卵)+副菜(野菜・海藻)+小鉢(納豆など発酵食品)+果物といった典型的な日本食で、活性酸素に負けない優良なタンパク質など必要栄養素をまんべんなくとることができます」

 バランス良くおいしく食を楽しむのも健康の秘訣。良い食べ合わせを取り入れて健康長寿を目指そう。(本誌・大崎百紀、岩下明日香)

週刊朝日  2019年9月13日号より抜粋