「お前に託すぞ、という気持ちをめいっぱい込めて歌っているのに、そこに釘を刺されるとはね」(中日ファン)
大学で応援部として活動した女性も、
「野球などの応援では、言葉遣いがどうとか言っていられないような、抑えきれない熱さがほとばしるもの。それを押しつぶすような判断だと思う」
と首をかしげる。
言葉の専門家の意見はどうだろう。
九州大学言語文化研究院の松村瑞子教授は、こう分析する。
「『お前』という言葉が不適切な言葉になるか、親しみを表す言葉になるかは、この場合、ファンと選手・球団との関係、状況などに依存すると考えます」
たかがお前、されどお前。
元高校球児の記者は、根っからのG党。それでも、このサウスポーは心ざわめく名曲、と感じ入った。「自粛」大歓迎っす(笑)。
(本誌・田中将介)
※週刊朝日 2019年7月12日号