「聡明でいて人格者。皇室を支えて頂きたいと願った黒田清子さんが、ご結婚で皇籍から離脱してしまった。次の皇室を担うのは愛子さましかいません」
「愛子天皇論」のポイントは20年後にある、と指摘するのは、さる皇室ジャーナリスト。
「32歳になった悠仁さまが結婚し、男子が生まれていれば、皇統は安心です。そうでない場合が問題。悠仁さまのお相手は、『男子を産まなければ、皇統が途絶える』という過酷な現実にさらされる。ご結婚相手を見つけるのも大変でしょう」
そのとき令和の時代が続いていれば、天皇の第1子である愛子さまへの「天皇待望論」が熱を帯びるのではないか、と見ている。
だが、20年後、眞子さまと佳子さまは47、44歳。愛子さまも37歳と、それぞれ結婚して皇室を離れている可能性も高い。
血縁の近い内親王が全員去り、「皇室に悠仁さまがひとりぼっち」とならないここ数年のうちに、有用な策を講じる必要があるのではないか。
皇室史研究者で京都産業大の所功名誉教授(日本法制文化史)は、2005年の小泉内閣のもと、女性・女系天皇を認めるかを議論した有識者会議と、16年に天皇陛下の退位について安倍内閣が設けた有識者会議の双方で、ヒアリングに招かれ意見を述べた。
所氏は、現行の皇室典範に従い、男系男子の秋篠宮さまと悠仁さまが、次の皇位継承者であることが大原則、としながら次のように提案する。
「長期的に皇統を維持するためには、あらゆる事態を想定して対処しなければなりません。それには、史上に実例のある男系の女性天皇を例外的に認めておくことです」
それならば、皇室の歴史から外れることなく、議論も比較的スムーズに運ぶとみている。皇室を研究する別の学者は、「令和3年」が大きな転換期となると指摘する。この年の12月には、愛子さまが20歳の成年を迎え、公務の活動を始めるからだ。
「成年の会見は、はじめて自身の言葉で皇族としての在り方を語る場です。頭上にティアラをつけ、宮殿で儀式に臨む姿は注目を集めるでしょう。成年を迎えたあとは、一般参賀のお手ふりや公務に参加するようになります」(宮内庁関係者)