清水:(アグネス・チャンのモノマネで)「林真理子、だいっ嫌い!」(笑)。

林:アハハハ、似てる(笑)。今となったら遠い思い出ですけどね。清水さんは、年末年始に毎年武道館でライブをやってるんですよね。ライブって楽しそうですよね。みんなが自分だけに集中して。

清水:でも、みんな私を見に来るわけじゃなくて、私が誰かになってる姿を見に来てるだけなので(笑)。

林:イタコみたいね(笑)。ライブでいちばんウケるのは何ですか。

清水:やっぱり権力がある女性に徹底的になりきったときですかね。

林:デヴィ夫人もやってたっけ。

清水:はい。デヴィ夫人、田中眞紀子さん。

林:キャラが濃い人ばっかり。

清水:最近ああいう濃い方が少なくなってるので、もっとおもしろい人が出てこないかなと思って。

林:ほんとですね。今の若い人でキャラが立ってる人って誰だろう。

清水:いないんです、意外と。「こんな鼻っ柱が強い人見たことない」とか、「こんなギラギラした人見たことない」みたいな人いないんですよね。若い人、精神的にきれいになってるような気がしません? 私たちの世代って「目立ちたい」とか「ウケたい」とかありましたよね。

林:「有名になりたい」とか。

清水:今は「どうぞお先に」みたいな人が多くて、甲斐がないなあと思う。何十億円だまし取ったカリスマとか、そういう人はモノマネしようかなと思いますけど、最近はハデな事件があってもすぐ脳裏から過ぎ去っちゃうでしょう。それもこれからの課題ですね。

林:今、女性でキャラが濃い人って誰だろう……。あ、(森友学園が運営する幼稚園の元副園長の)籠池(諄子)夫人とか。

清水:そうそう、ああいう人(笑)。

林:私が若いころ、(カン高い声で)「うちのお父ちゃんがァ!」とか言う人がいて……。

清水:ああ、大屋政子さん。

林:そう! テレビで一回見たら忘れられないという(笑)。

清水:それとか、すんごく大きい髪形をしていた女優さん。

林:塩沢ときさん。

清水:ああいう独特の色彩の洋服を着こなして、それに負けないパワーがある人がいましたよね。しかも、お笑いのカテゴリではない人が。

林:今、バラエティー番組で、歌手の人や俳優さんも、わりと気さくに自分のプライバシーをしゃべってるけど、モノマネで見たいのは、そういう人じゃないのかもしれない。

清水:そう。ミステリアスで、「なんだ、この人は……」という人が出てくるとうれしいですけどね。こっちもやりがいがあるというか。

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