

丸山茂樹氏は、メキシコ・メキシコシティーの米PGAツアーに参加した松山英樹選手と小平智選手のプレー、そして本大会で起きた珍事を語る。
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アメリカPGAツアーの「WGCメキシコ選手権」(2月21~24日、メキシコ・メキシコシティーのチャプルテペックGC)はダスティン・ジョンソン(米)がぶっちぎっちゃいましたね。
松山英樹(27)は72、70、67、70の通算5アンダーで19位でした。今回もちょっとだけ何かの歯車が合わなかった感じがしますけどね。でも、いつものことながら、なんやかんやでこの位置にいますよね。
どんな試合でも我慢して、いつもポンと来る要素は持ってるんだなと感じました。何かのバランスが一気にマッチしたときに爆発するという。悪い悪いと言いながらも大したもんだ、というひとことですよね。
小平智(29)は久々に大爆発しましたね。66位で出た最終日が8バーディー、1ボギーの64で、この日2番目にいいスコアだったそうです。これが突発的なものじゃなく、何かきっかけがつかめた結果ならいいですね。つかんだものが今後も生かされれば、と。智にとってはどこかで分からなくなったスイッチがあると思うんで、それがポンと入れば、急に安定したプレーができるようになるってのもあるんでね。今回でいいスイッチが入ったんだと思いたいですね。
さて、このメキシコ選手権では信じられないような話がありました。3日目のことです。イングランドのポール・ケーシー(41)は35位で10番ホールからスタートしました。11番パー5でイーグル、12番パー4でバーディーと上々の滑り出し。迎えた13番パー3で驚きの事実が発覚します。
ケーシーがキャディーのジョン・マクラーレンにピンまでの距離を聞いたところ、どうも自分の計算と合わない。ケーシーがジョンの持っていたピン位置を記したシートを確認すると、それは同じ日程で開催されていた米ツアーの「プエルトリコオープン」のものだったっていうんです!
このアクシデントは、ケーシーと同組だったリー・ウェストウッドがツイートして明らかになりました。