愛猫に官位を授けて、「命婦のおとど」と命名。ある日、猫の世話係の高級女官が、言うことを聞かない猫に腹を立て、犬の翁丸をけしかけた。
それを知った一条天皇は、女官を即クビにして、翁丸を流刑地送りにしたという話。これ、今だったら犬派・猫派論争が勃発する炎上案件ですよ。
清少納言のことだから、アクセス数を稼ぐために、わざと書いたのかもしれないけれど。
そして「第2次猫ブーム」は江戸時代。浮世絵師・歌川国芳は、常に懐に猫を2、3匹入れ、話しかけながら絵を描いていたという。
重いわ、腹が! 描きづらいわ、絵が! 暑いわ、夏!
しかし、さすが猫界の神絵師・国芳先生。「猫の手も借りたい」を、自ら体現しつつ、サラサラと猫漫画を生み出したはずだ。
番組は、「ここで講師の方を紹介します」なんて、Eテレらしい作りなんだけど。その内容は、「所詮、人間は猫の下僕」だという事実一択。猫放送協会の、ミャ(マ)インド・コントロールは、粛々と続くのだ。
※週刊朝日 2018年12月28日号