日米野球でサヨナラ本塁打を放ち、稲葉監督と握手する柳田(右) (c)朝日新聞社
日米野球でサヨナラ本塁打を放ち、稲葉監督と握手する柳田(右) (c)朝日新聞社
この記事の写真をすべて見る

 1年半後に迫る東京五輪。野球の日本代表選びで、激戦は外野手だ。

 11月の日米野球で、日本代表「侍ジャパン」は米大リーグ(MLB)選抜に5勝1敗と圧勝した。外野手で存在感を強く見せたのが、ソフトバンクの柳田悠岐と西武の秋山翔吾だ。

 柳田は2本塁打で打率3割1分8厘と大活躍。インディアンス右腕のダン・オテロ投手が「この男が残したシーズン中の成績を見たんだ。そうしたら、彼は本物の打者だった。広角に打球を運ぶことができ、パワーもある」とうなるほど。秋山も高い打撃技術で広角に打ち分け、打率3割5分。柳田とともにメジャー関係者の評価が高かった。

 両選手は守備もうまいが、東京五輪「確定」とは言えない。外野は、ほかにも強力なライ
バルがいる。

 DeNAの筒香嘉智はシーズン中に左くるぶしを痛め、広島の鈴木誠也は右足を手術し、それぞれ日米野球出場を見送った。筒香は昨年のWBCで不動の4番。今回の日米野球で4番だった西武の山川穂高巨人岡本和真は、ともに結果を十分残せなかった。侍ジャパンの4番は特別な重みがある。重圧に負けずに結果を出した筒香の力強さを、思い知らされた。

 筒香の最有力後継者が鈴木。球界屈指の強肩で国際大会でも十分に活躍できる可能性を秘めている。

次のページ