■渡辺祥子(映画評論家)
評価:★★★ なかなかGOOD!
憧れの作家の小説の劇化の許可が欲しい。目的に向かって一途に進む青臭さが愛しい少年と、ハミ出し者の彼と旅をする少女の聡明なやさしさが爽やかな青春映画。サリンジャーの偏屈ぶりが良いアクセントになっている。
■大場正明(映画評論家)
評価:★★★ なかなかGOOD!
ストーリーやスタイルにこだわるよりも、キャラクターが持つ雰囲気を大切にして、自然体の演技や瑞々しい感情を引き出す演出が光る。いつの間にか主人公たちから目が離せなくなり、最後には温かい気持ちになっている。
■LiLiCo(映画コメンテーター)
評価:★★★ なかなかGOOD!
がむしゃらに頑張っていた頃を思い出す。こうして大人になっていくんですよね。ここまでやったほうが思い出に残ります。あの頃の冒険心、憧れ、恋愛、そして男同士の友情が懐かしい。畑ではしゃぐシーンに胸がキュン!
■わたなべりんたろう(映画ライター)
評価:★★★ なかなかGOOD!
本、音楽、映画、絵画などによって心が奪われた経験があるなら、誰でもが思い当たる成長物語である。監督の経験談が元になっているが、描く対象への距離感が見事。インディペンデント映画ならではの身近な感触も良し。
(構成/長沢明[+code])
※週刊朝日 2018年11月9日号