大阪府警、富田林署から樋田淳也容疑者(30)が8月12日夜に逃亡してから2週間が経過しようとしている。大阪府警は、3000人体制で捜査を継続しているが、いまもって行方がわからず、逮捕に至っていない。
数日前、大阪市内のある量販店で大騒ぎがあった。
「何台ものパトカーが駆け付け、制服の警官が押し寄せた。樋田容疑者と似た人物がいるのではないかとの情報があったからだそうです。あの樋田容疑者となれば、一大事。騒然とした雰囲気でした」(店の関係者)
だが、似ているとされた人物はまったく関係がないことが判明した。大阪府警の幹部は憔悴気味にこう語る。
「樋田容疑者をなんとか、捕まえたいと広報をしまくっていますから、毎日、数多くの通報を頂いています。ありがたいですが、そのたびに、現場へ急行し、確認しなければならず、なかなか大変です。お盆休み返上で部署に関係なく捜査だ、働けと言わざるを得ない。しかし、手がかりもなくて……」
大阪府警でも「働き方改革」で休みを消化することが、推奨されていた。しかし、警察署から逃走されるという前代未聞の大失態で、それどころじゃなくなったという。
一方で、現場で捜査に加わっている警官は愚痴の連発だった。
「富田林署の署長とか、副署長と仕事をした経験がある人は総じて『やる気しないわ』と愚痴っています。というのも、どちらも府警では評判がよろしくない上司。『あんな署長とは2度と仕事したくない』という人もいて、士気は上がっていません」
さらに富田林署のリスク管理に対し、告発をこう続けたのだ。
「もっとダメだったのは、富田林署の留置管理です。だいたい3、4人1組で担当するのですが、できないヤツばかりで、身柄とっている容疑者からもバカにされて、なめられているような班がやっていたのです。樋田容疑者が以前から逃走を狙っていたのは明らかで、なぜ富田林署の署長らは、そんな頼りない連中に任せていたのか腹が立ちます」