今回のアンケート調査で人気があったのは正肉(モモ、ムネ)で69.8%、ネギ間で60%、つくねで53.3%、皮で44%などだった。

 過去1年間の食べ方としては、居酒屋、焼き鳥専門店で食べた人が多く、このほかスーパーやコンビニエンスストア、百貨店で購入するケースを加えるとほぼ大半となる。

 やきとりに対する1世帯当たり家計消費支出額は、総務省調査で2017年に前年比3.8%増の1941円となり、4年連続で増加している。2000年以降では最大となった。

 やきとりの原型は江戸時代にさかのぼる。当時の文献には、鳥を小さく切って串に刺し、塩をふって焼くと紹介されている。明治時代の末期にはやきとりの屋台が登場し、牛や豚などを扱う店も多く、すべてやきとりと呼んでいた。

 現在のやきとりは1960年代に入り、米国から本格的に導入されたブロイラーを使用したものが普及したとされる。ブロイラーは1940年代の米国で、第二次世界大戦中の食肉不足解消のため早く育つように開発されたという。日本では安価でやわらかく美味しいとされ、ブロイラーを使用した大衆的なやきとり店の普及につながった。

 最近のやきとり店は、昔ながらの炭火で煙がもくもく立ち上るお店もあれば、女性好みのおしゃれなお店もある。訪日外国人も含め、誰もが気軽に楽しめる代表的な日本食となった。(本誌 浅井秀樹)

※週刊朝日オンライン限定記事

暮らしとモノ班 for promotion
「プラレール」はなぜ人気なの?鉄道好きな子どもの定番おもちゃの魅力