「これまでサッカー協会は代表監督に素晴らしい理論だったり指導といった“先生”の様な人物を求めていました。ただ、西野監督が短期間で結果を出したのを見て思ったのが、選手をうまくオーガナイズしてくれる人の方が良いのではないかと。代表の活動というのは時間が短いです。教えられる人より、選手を上手く選んで組み合わせ、持ち味を発揮させる監督の方がいいのではないでしょうか。今回のW杯でよくわかったのは日本の選手のレベルは結構悪くない。例えば、乾貴士選手はスペインのエイバルで監督から最先端の守備の戦術を学び、それを代表でも還元しました。今大会でも実は守備でも非常に貢献しています。つまり、選手からすると、クラブでもっと優れた指導を受けているのに、代表での指導とミスマッチが生じます。だから、選手からするとハリルホジッチ前監督の指導に物足りなさを感じる面があったと思います」(同前)

 これまでメディア上では名前は上がっていないが、他にも将来の日本代表監督として見てみたい日本人監督は少なくない。例えば、現在J1リーグで首位のサンフレッチェ広島の城福浩監督は、FC東京の監督では攻撃的なサッカーで一斉を風靡した。

 その後は長期間低迷していたが、今年から監督を務める広島で、持ち前の攻撃的サッカーに手堅さも加えて結果が伴うようになった。また、日本代表で10番を背負ったジュビロ磐田の名波浩監督も将来が期待されている。持ち前のカリスマ性に加え、指導力を発揮し、J2に低迷していた古巣をJ1に引き上げ、チームをJ1に定着させている。

 木崎さんは湘南ベルマーレの曹貴裁監督を推薦する。

「限られた戦力を駆使し、サッカーのスタイルが確立されている。日本が世界の強豪を相手に戦うのと似ています。また、ヨーロッパの最先端のサッカーをよく研究しています。実現は難しいでしょうけど、見てみたいです」

 日本サッカー協会は20日の技術委員会を経て、26日の理事会で決まる見通し。果たして、誰が次の4年間を任せられるのか。今大会での盛り上がりを繋げるためにも、重要な選択となりそうだ。(本誌 大塚淳史)

※週刊朝日オンライン限定

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