地域情報サイトの「ジモティー」には、中古の家電をタダであげるという情報が、現在約8万件登録されている。冷蔵庫やテレビに加え、ミキサーやたこ焼き器といったざんねんな家電も豊富だ。

 自分はもう使わないものでも、ほかの人には有用な家電になり得る。捨てる手間やコストを考えれば、無料譲渡で感謝されるのも悪くない。

 いつか使うかもしれないと、「断捨離」できない人もいる。そんな人は、必要になればネットなどでタダで手に入ると思えばいい。友達から借りたり、ほかの製品で代替したりすることもできる。使わない製品を見て「無駄な買い物をした」と後悔するより、処分してすっきりしよう。

 そもそも後悔しないためにはどうすればいいのか。「かじがや卓哉」さん(写真)は、家電製品総合アドバイザーの資格を持つ異色の芸人だ。家電量販店のバイトで売り上げトップになった経験から、こうアドバイスする。

「買いに来たお客様が製品を目の前にして、想定していたイメージと違うことは当然あります。そういう場合は『いったん帰ってください』と伝え、家で落ち着いてから本当にこの製品を買いたいのかどうか考えてもらいます。複雑な機能は必要なのか、値段は高くないのかなど、落ち着いて判断することが大切です」

 特徴をよく理解し納得して買えば、仮に使いづらい点があっても不満は高まらない。これから家電を買おうと思っているみなさん。『ざんねんないきもの事典』がユーモラスな特徴を紹介して動物好きにさせるように、今回の事典を参考に家電のことをよく理解してから選んでみてはどうだろう。(本誌・大塚淳史)

週刊朝日 2018年6月8日号