ちなみにこの幾島役は元々斉藤由貴(初代スケバン刑事!)が演じるはずだったが不倫騒動で降板し、南野が出動。NHKも狙ったよね、スケバンリレー。
さらに、この「もす」vs.スケバンに割って入るのが、第13代将軍徳川家定(又吉直樹)だ。庭の柿の木から実が落ちただけで「落ちたぁ~! 落ちたぁ~!」と叫び出し、カラスと一緒に「カァーッ! カァーッ!」と鳴きまくるフリーダムな上様。その棒読みすら、暗黒面がにじみ出す闇キャラである。さぁ目をつぶってごらん。もす、もす、もす、カァーッ、カァーッ、そして「ひんか~えよぅ」って、何このにぎやか大河。耳に楽しすぎ。
ちなみにエピソード的には「西郷モテる」と「西郷脱ぐ」が交互にやってくる。銅像になるまでに、どれだけモテて、どれだけ脱ぐのか計り知れない。先日夜中には「今日は西郷どんキュンキュンスペシャル」なんて番組もやっていた。出演女優陣のガールズトークで「これから一体どんなキュンキュンシーンを見せつけてくれるのかしら」みたいなやつ。
果たして大河ドラマにキュンキュンは必要なのか?
大政奉還に、江戸無血開城に、西南戦争にキュンキュン要素があるのか。キュンキュンよりもむしろ「もすもすスペシャル」にしてほしいんですけど。
※週刊朝日 週刊朝日2018年4月13日号