


東大の推薦入試と京大の特色入試の合格発表が2月7日にあった。世界的なコンテストで優勝するような“スーパー合格者”が集まる超難関だ。有名進学校だけでなく地方の公立高校出身者もいて、両大学とも幅広く人材を集めようとしている。今年の結果から見えてきた特徴を見てみよう。
東大の推薦入試は2016年度から導入され、今年で3回目。合格者は前年から2人減り69人だった。
「科学オリンピックにおける受賞歴」「全国レベルの大会・コンクールでの入賞」など、際立った実績が求められる。今年も「脳科学オリンピック日本代表」(医学部合格者)、「模擬国連全国大会参加」(法学部合格者)など、輝かしい経歴の高校生がそろった。
合格者は「100人程度」とされる募集定員を、3年連続で下回った。この状況について、東大の福田裕穂(ひろお)副学長は7日の会見で、「もちろん増やしたい。少なくとも100人枠があるので、100人は採りたいと思っている」と述べた。
東大としては推薦合格者を増やしたい考えだが、それには志願者がさらに増えることが前提のようだ。今年は前年より6人多い179人が志願したが、「バリアー(壁)が非常に高いと思われている」(福田副学長)という。地方の高校に推薦入試の仕組みを周知するなど、志願者を増やす活動を続ける。
駿台教育研究所進学情報事業部長の石原賢一さんは、こう見る。
「出願要件を緩くすれば、志願者を増やすことができるが、現在のようなきめ細かな選抜ができなくなるし、学生の質を維持しにくくなる。どう増やすかのさじ加減を考えているところなのでしょう」
受験生にとっても準備は大変だ。学部によっては面接のほかに、グループディスカッションなどがある。合格実績がない高校も多く、支援体制にはばらつきがある。地方では指導してくれる塾を見つけられず、自分で試行錯誤する生徒もいる。今回の合格者にも塾に頼らず、授業の合間に自分で資料の作成をしていた人がいた。やる気を引き出し合格まで導く体制づくりが、高校に求められる。