「女性の活躍」を連呼する安倍政権だが、現実はどうか。「男女共同参画推進法案」の成立は国会で先送りされ続け、女性議員は一向に増えず、政治と子育ての両立は至難の業だ。「ガラスの天井」が女性の進出を阻む。普段は国会で対峙する与野党の三原じゅん子議員(自民党 参院議員・2期目)、森ゆうこ議員(自由党 参院議員・3期目)、野田聖子議員(自民党 衆院議員・9期目)、西村智奈美議員(立憲民主党 衆院議員・5期目)、高木美智代議員(公明党 衆院議員・6期目)が、男社会への怒りでまさかの意気投合。永田町の非常識をぶっちゃけた。
* * *
野田:今日はありがとうございます。昨年から好評につき第2弾になります。話のとっかかりを誰か……森先生、どうですか。
森:え、私? 今日、私の服が赤いのはね、還暦を過ぎて、生まれ変わった“ニュー森ゆうこ”ということなんです(笑)。年をとると男性中心の永田町で肩ひじ張ってきたところがちょっと抜けてきて。
野田:確かに女性、女性と言われるうちは大変ですよね。三原さんはまさに渦中にいるんでしょうが、そのうち言われなくなるから。
三原:いえ、私もずいぶん言われなくなりました。肩の力、相当抜けてきました。
森:華があるし、全国から引っ張りだこでしょ。でも、そういう「女性だから来て」みたいな扱いがなくなるといいですね。
野田:そうですね。今、女性活躍担当相を自分で安倍晋三首相に志願してやらせてもらっているのは、もうこの言葉を終わらせたいなと。女性が活躍していないから、こんな名前になるわけでしょ。
高木:でも、現実に活躍できていないから、まだ当面は必要ですよね。制度や法律を変えていかないと難しいと思います。今国会に超党派の議員立法として提出される「政治分野における男女共同参画推進法案」が成立すれば、各政党に女性の候補者数の目標設定などの努力目標が課されますし、各政党の取り組みが「見える化」され、有権者の投票行動にもつながります。