とはいえ、イチローも40代半ばに差し掛かり、成績には衰えが見える。イチローへのラブコールは営業的な側面もあるだろう。

「イチローが試合に出られなくとも、グッズ商売などグラウンド外での効果も期待大です。イチローグッズで億単位の商売になりますよ。もちろん、アドバイス一つで若手選手の見本ともなりますし」(同)

 そして、こんな青写真も描く。

「宮内オーナーは、将来的にはイチローを監督に、と常々話しています。そして、現監督の福良監督は現役時代、イチローとプレーした仲。仮に現役継続でも、監督としてでも、どういう状況でもイチローが帰ってこられる体制なんです」(同)

 かつて松井秀喜が、シーズン開幕後も所属先が決まらずに浪人、メジャー復帰したことがあったが、これに対しては否定的だ。

「仮に浪人して契約できたとしても、メジャーで長くプレーできないことははっきりしている。それなら、まだ余力があるうちに日本でプレーして指導者に、ということも考えられる。大谷がメジャーに行き、もうイチローは日本人選手として主役にはなれない。日本に復帰すれば大フィーバーでしょうし、イチローも気分がいいはずですよ」(同)

 昨年12月に日本球界復帰について、「ゼロではない限り可能性はある」と語っていたイチロー。

 スポーツ紙の報道ではサンフランシスコ・ジャイアンツが獲得に動くという情報もあるが、はたして。18年ぶりに日本球界でその雄姿が見られるのか、イチローの決断の時は近い。

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