動物写真家・岩合光昭さんが見つけた“いい猫(こ)”を紹介する「今週の猫」。今回は、フロリダ州・キーウェストの「ガイド猫」です。
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ヘミングウェイが1931年から9年間暮らしたキーウェストの家は、現在、博物館として公開されていて、彼が“幸運を運ぶ”と愛した6本指の猫の子孫たちが、自由気ままに暮らしている。
門を潜ると、文豪が通っていたバー「キャプテン・トニー」の名をもつ若いオス猫がすっと現れ、ついてこいと言わんばかりに前を歩く。部屋を巡り書斎に入ると、執筆に使われたタイプライターの隣に腰を下ろした。
「名は体を表す」の言葉通り、優秀な案内役に頬が緩む。
デジタル岩合 http://www.digitaliwago.com/
※週刊朝日 2018年1月19日号