永田:だってそんな濃密な湯たんぽだったら返してもらっても困ると思わない?

知花:温めてあげたいっていう自分の愛情がかたちになった湯たんぽを、貸したままにするのは許せなかったんじゃないでしょうか。

永田:そうだね、自分の思いがこもったものを相手の側に置いておきたくないって思いは、あるだろうね。

知花:次の彼女と使われちゃうかもしれないし(笑)。私の湯たんぽで温まってんじゃないわよ!みたいな。

永田:そこか!(笑)

知花:女子ってそういうものですよ。だから作者が振られたのかなと思いました。

永田:そうかもしれないね。しかし、湯たんぽって素材がいいよね。これがマフラーだったら全然面白くない。何を選ぶかによって、歌が生きてくるね。

週刊朝日 2018年1月5-12日合併号より抜粋