西武ライオンズの元エースで監督経験もある東尾修氏は、メジャー移籍後も二刀流を望む日本ハムの大谷翔平選手について、球団選びが重要であると指摘する。
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日本ハムの大谷翔平がメジャー移籍を表明した。日本ハムもポスティングシステムの申請を容認することを明かし、来年は大リーガー大谷が見られることになるだろう。
「二刀流」を目指すのだろうが、メジャーリーグの各球団がどう考えているかに注目している。年間162試合ある上に、ポストシーズンもある。大陸内の移動距離も日本の比ではない。そう考えた時に、私は「打者大谷」がどの程度評価されているかが、二刀流実現のカギを握ると思う。
投手としての力量に関しては、球速もさることながら、2015年のプレミア12の投球を見て、日本でナンバーワンといっていい評価を下しているだろう。問題は打撃だ。以前もこのコラムで指摘したようにメジャーの打者のスケールは日本よりも数段上だ。果たして、使ってもらえるかという話になる。
メジャーリーグは、ヤンキースなどが所属するア・リーグはDH制があり、ダルビッシュや前田がいるドジャースが所属するナ・リーグはDH制がない。ア・リーグは、DHにも強力な打者が多い。強豪チームであれば、なおさらだ。おいそれと大谷を主力DHで使うことはできないだろう。逆にナ・リーグではDH制がないから、ならば外野手で使うか……という発想になるだろうか。現実的には、アでいえばレギュラーDHが休みの日の起用か、代打。ナであれば、投手で投げる時に「9番」ではなく「8番」などで起用されるかどうか、と予想する。