自家製小籠包銀座の地で29年続く薬膳料理店。中国人点心師が皮から作る小籠包は、国産豚肉の肉汁と蒸籠からの移り香が口いっぱいに広がる逸品。添えられた黒酢がさわやかなアクセントになる。単品価格は昼(4個入り)1080円、夜(3個入り)1296円。税込み。夜はサ料10%要。昼・夜とも、これが組み込まれたコースもある(撮影/加藤夏子)
自家製小籠包
銀座の地で29年続く薬膳料理店。中国人点心師が皮から作る小籠包は、国産豚肉の肉汁と蒸籠からの移り香が口いっぱいに広がる逸品。添えられた黒酢がさわやかなアクセントになる。単品価格は昼(4個入り)1080円、夜(3個入り)1296円。税込み。夜はサ料10%要。昼・夜とも、これが組み込まれたコースもある(撮影/加藤夏子)
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中国薬膳料理 星福(シンフウ)東京都中央区銀座6-9-9 かねまつビル6F/営業・平日11:00~14:30L.O.、17:30~21:00L.O. 土日祝11:00~20:00L.O./休日・不定(撮影/加藤夏子)
中国薬膳料理 星福(シンフウ)
東京都中央区銀座6-9-9 かねまつビル6F/営業・平日11:00~14:30L.O.、17:30~21:00L.O. 土日祝11:00~20:00L.O./休日・不定(撮影/加藤夏子)

 著名人がその人生において最も記憶に残る食を紹介する連載「人生の晩餐」。今回、歌手・ささきいさおさんの「中国薬膳料理 星福(シンフウ)」の「自家製小籠包」だ。

【絶品「小籠包」が食べられるお店はこちら】

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 7年ほど前、夫婦で台北(台湾)に滞在したときに、地元の人も行列するほどの、小籠包の有名店に行ったんです。皮は小麦の香りも豊かで、肉汁は噴き出すほど。スタッフがきびきび働く店内は活気があって、ついこちらも箸が進みました。

 以来、それに匹敵する小籠包はないものかと、台北や東京であれこれ試しましたが、これ、といえるものに出合えなくて。

 このお店は2年ほど前、女房がお友達とランチをしたのをきっかけに知りました。薬膳料理ですが、食材の陰と陽の「気」を組み合わせているという意味であって、癖があるわけではないんです。高級店ですが、気取った感じもなし。待望の小籠包は、もっちりとした皮も、あふれる肉汁も懐かしく、思わず二人で「これだ!」と(笑)。

 女房と孫の話などしながらアツアツの小籠包をほおばっていると、ふと、あの台北の思い出が蘇ります。めったに外食しない私ですが、食事にはこういう楽しみもあるのだなと、うれしくなりますね。(取材・文/浅野裕見子)

「中国薬膳料理 星福(シンフウ)」東京都中央区銀座6‐9‐9 かねまつビル6F/営業時間:平日11:00~14:30L.O.、17:30~21:00L.O.、土日祝11:00~20:00L.O./定休日:不定