

安倍晋三首相が「蜜月の仲」を誇るトランプファミリーの来日で日本は上を下への大騒ぎ。だが、“おもてなし”の陰では武器の“爆買い”などが着々と進行していた。「北朝鮮危機の利用」という思惑で一致した両首脳の“ヒソヒソ話”の中身とは──。
【安倍昭恵夫人とメラニア大統領夫人が一緒に銀ブラした店はこちら】
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「トランプはゴルフの話ばかり。ゴルフをやりたくて仕方ないようだよ。2月にフロリダで回ったときから、ず~っと同じことばっかり言ってくるんだからさあ……」
安倍首相はトランプ米大統領の公式初来日直前、周辺にこう苦笑交じりに語ったという。
11月5日にはトランプ大統領が名指しでリクエストしたプロゴルファー、松山英樹選手を交え、埼玉県の霞ケ関カンツリー倶楽部を貸し切りにして安倍首相ご一行がラウンドした。
ゴルフの間、昭恵夫人がメラニア夫人を誘って真珠のミキモトなどを案内し、銀ブラ。
さらには「日本の高級牛肉が食べたい」というトランプ大統領側の要望を受け、首相自らセレクトし、昭恵夫人とメラニア夫人らと一緒に銀座の高級鉄板焼き店「うかい亭」で「トランプ仕様の特別ディナー」(首相周辺)で夕食を共にし、6日には東京・元赤坂の迎賓館で首脳会談を行うなど、文字どおり、“日米蜜月”を演出した。
官邸主導のこうした外交に煮え湯を飲まされてきた外務省幹部はこう言う。
「内政で苦境のトランプ氏にとって、リスク承知でゴルフに興じてくれる安倍首相はもはや貴重な存在です。お互い政権浮揚にこれといった打開策が北朝鮮以外にない、ある意味似た者同士。しかし、2人の蜜月が北朝鮮情勢でいい結果につながるとは限らない」
安倍首相は拉致家族とトランプ氏との面会も演出した。蓮池透さんがツイッターで「意味がない。(略)これ以上横田さんを利用するな。かわいそうだよ」と酷評したが、国際ジャーナリストの春名幹男氏が解説する。
「トランプ氏の拉致問題に対する言及は、政府が頼んで言ってもらったのだろう。だが、トランプ氏が何を言っても意味はなく、日朝が交渉しないと現実的には何も進まない」
元外務省国際情報局長の孫崎享氏はこう言う。