小泉進次郎衆院議員(36)が総選挙中に着ていたスカジャンが人気だ。テーラー東洋(東京都)の「DRAGON&TIGER」ライン(税込み6万2640円)で、品切れになっている。
テーラーによれば、終戦後、米兵が日本駐留を記念して、ジャケットに鷲、虎、龍などの柄や基地名、部隊名などを刺繡したのが起源。その後、米軍基地の売店で販売され、「スーベニア(土産)ジャケット」とも呼ばれるように。担当者は「高級感を出すため、絹に似た天然繊維のアセテートが使われていました。刺繡は東洋をイメージしたものです」。
アセテート素材を糸から再現し、特殊技術を要するミシンで職人が一枚ずつ刺繡。急な増産は困難という。
光沢のある生地に極彩色の刺繡は、昔の暴走族を彷彿とさせる。数年前から巷でブームというが、なぜ?
ファッション評論家の生駒芳子さんが解説する。
「2016年春夏以降、ルイ・ヴィトンやグッチ、ヴァレンティノなどハイブランドのメンズコレクションで、日本発祥のスカジャンを取り込んでブームに火がつきました。これは『ノームコア(究極の普通)トレンド』の反動で現れた、『タッキー(悪趣味・不良)トレンド』の流れと言われています」