南関東ブロックでは菅義偉官房長官、甘利明氏、河野太郎外相などが危なげない戦いを展開中だ。
一方、神奈川11区から出馬するのは、北海道、東北、関西へと連日、飛びまわっている自民党の小泉進次郎氏だ。選挙戦初日(10日)には、希望の小池代表とJR池袋駅の東口と西口で熱い戦いを繰り広げた。
小泉氏は地元横須賀で“第一声”を上げた後、電車で移動し、JR池袋駅東口で自民党候補の応援に立った。
「進次郎さんの人気はすごく、東口駅ロータリーに人がいっぱいでした。外国人もスマホで写真を撮りまくっていましたね」(会場にいた40代の男性)
池袋は小池氏の衆議院議員時代の選挙区であり、いわばホーム。小泉氏にとってはアウェーだったにもかかわらず、聴衆は小泉氏のほうが数千人単位で圧倒的に多かった。
だが、地元横須賀の後援会関係者はこう懸念する。
「池袋の街頭の前、進次郎は横須賀で“第一声”を上げたが、そこには500人くらいしか集まらず、前回の衆院選よりも少なかった。地元では人が集まらないんですよ」
父親の小泉純一郎元首相と小池氏とは良好な関係が伝えられるが、進次郎氏は周囲に「おやじとは違う」と話しているという。
そんな進次郎氏のライバルとなるのが、希望の刺客、真白リョウ氏だ。
「進次郎が大差で当選するのはもはや当たり前。前回の得票率は全国トップで83%ですから。真白さんがどのくらい票を食うのか。それにより、得票数、得票率の全国トップがキープできるかどうかがかかる。ちょっと嫌な感じです」(地元政界関係者)
記録更新となるのか。
神奈川12区の阿部知子氏は希望から「排除」されたものの、立憲民主党から出馬。自民の星野剛士氏と互角に競り合っている。
「星野氏は菅官房長官の側近でかなりテコ入れされているが、阿部氏が大健闘中で逆転もあり得る」(政治評論家の小林吉弥氏)
神奈川16区では、ヤンキー先生こと義家弘介氏と、泥酔してタクシー運転手と口論になり警察が出動したこともある後藤祐一氏の“コワモテ”対決が大接戦に。小林氏がこう語る。
「義家氏は文科副大臣としての加計学園問題への対応で存在感を示せなかった。今回は厳しいのでは」
(本誌・村上新太郎、小泉耕平、上田耕司、亀井洋志、直木詩帆/西岡千史)
※週刊朝日 2017年10月27日号