知名度抜群の韓国で女優としての再評価を得たい(c)朝日新聞社
知名度抜群の韓国で女優としての再評価を得たい(c)朝日新聞社

 中山美穂(47)が、来春公開予定の日韓合作映画「蝶の眠り」で5年ぶりに映画主演を果たす。演じるのは、アルツハイマーを患う50代の女性作家。恋人役は、韓流ドラマ「コーヒープリンス1号店」などで人気を博したキム・ジェウク(34)だ。

 中山の起用について、芸能評論家の三杉武さんは、「中山さんが主演した映画『Love Letter』(日本では1995年公開)は、韓国で爆発的なヒットになりました。中山さんは韓国では抜群の知名度があります。制作側には勝算があるのでしょう」

 と分析。実際、「Love Letter」は韓国で140万人を動員。映画で使われたCDが約15万枚を売り上げ、中山が劇中で叫ぶセリフ「お元気ですか」は、現地で流行語となった。

 中山は言わずと知れた80年代を代表するトップアイドルの一人。キャリアを重ねるにつれ、知的な雰囲気やライフスタイルなどから、大人の女性からの支持も積み上げてきた。2002年には、作家の辻仁成(57)と結婚し、フランス・パリに移住。しかし14年に離婚、一人息子の親権を手放し、話題となった。

 その後しばらくは表舞台での活動が減っていたが、徐々にドラマなどで露出を増やしている。昨年放送された山田詠美原作のドラマ「賢者の愛」(WOWOW)では、初恋の相手を奪った親友の息子を「調教」して復讐する敏腕編集者を演じ、その過激な内容が話題になった。

「海外で評価された人は、日本でも再評価される傾向にある。今回の日韓合作映画が成功すれば、中山さんの本格復帰の足掛かりになるでしょう」(三杉さん)

 ミポリンの黄金時代がもう一度訪れるかも──。

週刊朝日  2017年10月6日号